2015年 年頭にあたって

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台湾・ひまわり学生運動から民主主義の実践について思う

理事長 大嶽貴恵

2015年、戦後70年の年が幕開けしました。 みなさまはどんな思いの新年を迎えていますでしょうか。

台湾・ひまわり学生運動から、民主主義について考えてみました。十分な審議がされず、台湾、中国サービス貿易協定の強行採決に憤った学生たちが立ち上がり、立法院(国会)に突入、24日間占拠しました。シンボルとしてひまわりを掲げたため、ひまわり学生運動と呼ばれています。

私が注目しているのは、学生たちがよく議論をしていたからです。立法院内外で4~5人くらいの輪を作り、協定項目について、お互いがどう考えるか議論をするのです。撤去するときも、リーダーは一人で判断するのではなく、占拠する立法院の中の全ての議論の輪の中入り、意見を交わしました。その後の統一地方選挙で与党は大敗し、政権は大きなダメージを受けました。民主主義は十分な議論から始まります。ひまわり学生運動から民主主義の原点をあらためて考えさせられました。

さて私たちの周りでは、原発再稼働等、一人ひとりの市民の議論がないまま、大事なことが決められていこうとしています。私たちに必要なのは、遠回りかもしれないが身近な小さな単位で、十分に議論すること、そうやって民主主義を実践することから学び直さねばならないのではないでしょうか。

今年度エコメッセは、東京の森構想を具体的に考えます。「東京の森構想を考える円卓会議」を2月に開催いたします。現場でさまざまな活動をになっている方々や会員の皆さまとともに、いろいろな議論ができることを楽しみにしています。